東ソーはMDI類全製品の値上げを実施する。7/11に同社Webページで発表した。
対象はMDI類全製品で、改定時期は8/1出荷分より、改定幅は+50円/KG以上としている。
海外MDI市況は高値安定しており、また円安背景から原料・燃料高継続。輸送費やユーティリティコストも上昇しており、安定供給に必要な措置という。
ソース:https://www.tosoh.co.jp/news/release/2022/20220711.html
東ソーは国内最大のMDIメーカーで同社南陽事業所(山口県周南市)で公称40万トンのMDIを製造する。日本のMDI需要(約20万トン)の2倍の生産能力を持ち、生産量の半分以上を中国や東南アジア諸国等に輸出をしている。海外市況高と円安効果によりMDI全体の業績はかなりの追い風を受けていると見られるが、国内価格との価格差が大きく開いており、少なくともコスト上昇分は国内価格にも転嫁をしたいものとみられる。
東ソーの南陽事業所は年間230万トンの石炭を使用し、67.7万kWの発電電力で160万トンの原塩を電気分解し、一時塩素はMDI(年産40万トン)、TDI(年産2万トン)を製造する際のホスゲンガスに使用される。バイプロの塩酸はEDC-VCM(南陽事業所単体で年産85万トン)に使用される。