2021/4/21 三井化学は関係会社である錦湖三井化学(Kumho Mitsui Chemical)のMDI生産能力を年産20万トン増産し、61万トンにすると発表した。
2021年4月に着工し、2024年の営業運転開始を目指す。投資額は400億円。
詳細は不明ながら、副生物のリサイクル設備を導入されるとしており、副生塩酸から塩素を回収する技術を導入するものとみられる。三井化学は大牟田工場で1988年に世界で初めて塩酸酸化法(MTクロル法)によりTDI/MDIの副生塩酸をリサイクルする技術を確立、6万トンの処理設備を導入した。塩酸リサイクル技術は電気分解法や住友化学の塩酸酸化技術等があるが、今回どの技術を導入したのかは不明。住友化学の技術は40万トンクラスの処理能力でも反応器は1基で済み、反応熱はスチームとして回収可能であるとされ、有力な候補と見られる。
三井化学は韓国麗水(Yeosu /Korea)に錦湖とのJVである錦湖三井化学を持つ。1992年2.5万トン設備から段階的に能増し、直近では41万トンまで増設を完了していた。
Globalで年間4-6%と安定して成長するMDI需要に答える形。
三井化学は2015年7月にウレタン事業を韓国SKCと合併。50%の折半出資で三井化学SKCポリウレタン(MCNS)を発足した。 錦湖三井化学はMCNSが50%を出資する形となり。三井化学の持ち分は25%となる。
ソース:https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2021/2021_0421.htm