東洋ゴム工業は2018年12月27日付けで東洋クオリティワン(TQ-1)に軟質ウレタン事業を売却する。8/3両社が発表した。
両社の発表によれば、東洋ゴム100%子会社で自動車シートクッション用軟質ウレタンを製造する東洋ソフランの自動車免振ゴムとバンパーの販売を除く事業を新会社に承継させ、新会社の65%の株式と、同東洋ゴム100%出資で福島工場の位置づけであるエフ・シー・シーをTQ-1に譲渡する。東洋ゴムでの2017年度の同事業の売上は約64億円。売却総額は不明ながら30-50億円程度とみられる。
これにより東洋ゴムは軟質・硬質・CASE共にウレタン事業から事実上撤退する形。東洋ゴムは非自動車分野の軟質スラブウレタン事業を2007年にTQ-1との合弁会社として設立。2012年に全株式をTQ-1に売却していた。また、2017年末には硬質ウレタン事業(ソフランウィズ)を積水化学に、非タイヤゴム、ホース等の加工品事業をニッタに売却していた。
2019年1月1日より東洋ゴム工業は社名を同社のブランド名であるTOYO TIRE(トーヨータイヤ)に変更する。偽装や不祥事が続いた非タイヤ事業と完全に決別し、本業に集中する姿勢がみられる。同社の最大株主は米投資会社のウエリントン・マネージメント(8.2%)と見られる。